4番不在の緊急事態! 勝負の行方は…

腕がなけりゃ祈れねェとでも?


祈りとは
心の所作


心が正しく形を成せば想いとなり

想いこそが実を結ぶのだ



(ネテロ会長 『HUNTER×HUNTER』より)




何事についてもスタートダッシュというものは重要であります。

先行逃げ切りという言葉があるように、それが全てを決めてしまうことすらあるのですから当然の帰結であります。




さて、プロ野球の世界ではオフシーズン中から巨人がその超強力打線をどう披露してゆくかに人々の関心が集まりましたが、その打力は鳴りを潜め一時はセ・リーグ最下位に甘んじ散々な開幕となりました。





一方、ホトケは




カキーーーン




ドカーーーン




バコーーーン





「御所を擬音であらわすと?」という問いを丸の内のOLにアンケートしたところ、
この3つがベスト3を独占したことからもわかるように些かの容赦もない猛打を繰り広げております。




なんと開幕3戦で合計28安打21得点というえげつない破壊力。





女監督「ホトケの試合がある時はもう大変です。危なっかしくて子供たちに野球を教えるどころじゃありませんよ。」



たまに5番グラウンドで野球の練習している幼児たちにとって、最も危険なのは交通事故でも不審者でもなく我々の打球であるようです。





昨日は同志社の精鋭を集めた守備陣を2回でK.Oしたホトケ打線にとって、今日のペッカーは恐れるに足らず。
こりゃあ楽勝ですなぁ、キヒヒヒ。







と、思っていると…








ミツイ「俺、金曜ゼミやし学校行くわ。」






まさかの急展開に唖然とするホトケ一同。



ミツイが自ら学校に行くなんて、古本屋で漫画買ったらページの間に1万円札が挟まってるぐらい天文学的確率のはず…。






往年のスラッガー齊藤さんが引退してからというもの、4番の座をわがものとし、さらにそれに恥じない結果を残してきたミツイの不在




いったい誰がこの穴を埋めるというのだろうか?



クマ「ガオー。ガオンガオン、ガオーーン。」
(訳:まぁ、4番は俺やろうな。最近の好調に加え、現状でのチーム打点王はこの俺ということからも明らかやわ。)


モリ「ノー!ユーアーノットヨバン!アイアムオルソーダテンオー。」
(訳:お前が4番なわけないやろボケが!俺だって同率でチーム打点王という事を忘れんなよ!)



たった3試合で打点王気どりの愚か者たちが醜い争いを繰り広げる中、あの男の登場で事態は一変する!








シャク「4番、オレ。」




ヤクルトスワローズ古田元監督の「代打、オレ。」に匹敵する名采配により何の異論もなく打順が確定



先発+4番のフル稼働にシャクは期待にこたえられるのだろうか。







というか最初からシャク以外に4番おらへんし、このくだりは不必要でしたね。

こういう不必要なところを楽しめれば、君も一流のホトケブロガーだ!!








あいにくの曇天模様で早く試合を始めたいホトケに対し、もはやお決まりの「相手人数不足」。




しかし、ご安心を。





今日はなんとナカムラ・フナコシ(汚物)という強力派遣コンビが揃っているのです。

こいつらを敵に送り込み試合開始。





相手の先発は先代ペッカー主将・今泉。

緩急の付いたピッチングと自慢の制球力で昨年はよく苦戦したものですが、今日は人数不足や雨模様に集中力をそがれたようでした。




1回


2番・マキノが俊足で相手のエラーを誘い出塁すると、
今季はすっかり上位打線に馴染んだカシワギがセンター前ヒット



ここで打席には






4番・シャク







シャク「ペッカーには絶対に負けらんねぇ。去年助っ人で他チームに参加した時に負かされたことがあるからな。」




助っ人での試合すら負けにこだわる律儀な我らがキャプテン。

相手にとっては身に覚えのない因縁をふっかけられているようで気の毒です。







ドゴーーーン







ここで「御所を擬音であらわすと?」でベスト3のサウンドが炸裂ーーッ!









と思いきや、なんとこれは投球がシャクの身体を直撃した音でした。



デッドボールで1死満塁。



続くバッターは最近好調のクマ




ベンチから期待を集めますが、突如としてマウンドの今泉が制球をくずします。

どうやら1塁からのシャクの眼差しに動揺したらしく、影分身で幸先よく1点を先制







2回


エラーで出塁したランナーを1塁において、バッターはトップに還りニシオカ





カキーーーン





痛烈なライト前ヒットを放つと、マキノが進塁打を放ち二死2,3塁。





さらに


カシワギ「最近はバッティング好調やし、家に帰れば『這いよれニャル子さん』が見れるし楽しい前期シーズンの始まりやで!wktk!」






バコーーーン





2打席連続のセンター前ヒットで2者が生還。3−0。




加えてシャクも4番のプレッシャーに負けず、しぶとくレフト前へヒット。
2塁へ進塁していたカシワギをホームに還す。








ここで一気にたたみかけたいホトケ。



バッターはクマ



クマ「押し出しって打点つくんやな、ラッキー!ここも一発かましたるで!」
(めんどいのでガオガオ語省略)



しかし、結果は平凡なライトフライ







みなが守りに着こうとし始めた








その時!!









汚物「あー、一人暮らしってこんなに寂しいもんなんやなぁ。実家におる時は…。あれ…?実家におるときだって、オカンはパチンコで家におらんし妹には無視されてたし一人暮らしとあんま変わらんかったはずやのになぁ。なんでやろ?」








缶のジュースを飲み終わった後にプルタブを取り外す行為以上にどうでもいい自問自答をするフナコシがライトに。







案の定、ボールはグラブにおさまることなく地面へ。





「フナコシ?誰ですか?」と言わんばかりの知らん顔でこの好機に付け込むホトケ打線。



ドイが内野ゴロエラーで出塁し、満塁とすると



単位より安打を優先する男・モリがショートのグラブをはじくセンター前ヒットで1点を追加。




先日と同様に2回6得点で試合の流れをつかむ。








守備の方ではエース・シャクが昨日温存した分まで使い切る力投を披露。



低めをつくストレートとタイミングを外すカーブを軸にペッカー打線を手玉にとります。




途中、派遣したナカムラ兄さんにまぐれ2ベースを浴びるハプニングが発生するも、一切の動揺を見せず後続を絶つ姿はもはや貫録の一言。




5回までを無失点に抑え込みます。








さらなる援護をしたい打線は、
3回にニシオカの2ベース、マキノの捨て身タックルなどで満塁のチャンス、

4回にはフルタの2ベースやドイのセンター前ヒットで2,3塁のチャンスを作るも、

審判・ヤマグチが海のように広大なストライクゾーンで判定するなどの奇行にはばまれ無得点




5回にようやく相手のエラーで1点を追加するにとどまります。






すると6回




シャク「あー、もうこの点差やと余裕やな。無駄に投げて防御率下がるんも嫌やし、雨も降ってきたし、俺はマウンドから降りることにするわ。」



先発としてエースとして十分な活躍でマウンドを降りるシャク。









この事態に、あの男が

跳びあがらないわけがない!







ナカムラ「ということはワシがピッチャーですかいのぅ〜♪安心せい、パーフェクトリリーフを見せたるからの。」







意気揚々と肩を作り始めるナカムラ









シャク「ピッチャー、ニシオカ。」





まさかの展開に唖然とするナカムラ






ナカムラ「ちょ、ちょっと待ってくだせぇ。どう考えてもここはワシやろ!いくらなんでも7点はセーフティやろ!」




シャク「ピッチャー、ニシオカ。」





ナカムラ「それはないですよシャクさん。今日のわしは絶好調です。相手チームで何回も外野フライをキャッチしました。いつもみたいにエラーしてないんです!」





シャク「ピッチャー、ニシオカ。」







揺るがない!







シャクの意志は揺るがない!









投手・ニシオカ捕手・ドイのバッテリーは6,7回をパーフェクトリリーフ!




ペッカー打線を0封して完勝。



しかも、7回の表には4つの四死球ヤマグチの2点タイムリなどで6点を追加していたので




13−0の大完勝。



今季最多得点での勝利に酔いしれる一同なのでした。











ん…?






式1 ホトケ + ミツイ = 完勝


式2 ホトケ − ミツイ = 大完勝



答 ミツイはいなくてよい








今日の英雄






シャク 


(5回無失点&1安打2打点)





ニシオカ


(5打数3安打&2回無失点)





まあ、今日は他の人たちもよく打ってましたので英雄というほどではないです。
(カシワギ、ドイ、ヤマグチetc)









番外編





クマ「へっへー!今日も1打点したから打点王独走ちゃうか?」
(省略)


モリ「なめんなよ!俺も1打点したから同率じゃい!」







2人に忍び寄る怪しい影…






シャク「おい。俺は今日2打点でお前らを抜いて単独1位に降臨した。お前らは打点成績がいいから自分は4番だといっていたな?つまり打点が悪ければ起用してもらえないということも当然理解しているわけだ。これ以上、俺との差が広がった時は…、わかるな?」




クマ・モリ「……。」




教訓:口は災いのもと







(序盤で不必要だと言った4番争いのくだり…。実はここへの布石だったのです!プロブログ師の技術に感嘆しよう!)

これがホトケだ! 猛者をも食らう破壊力 〜スヌ戦〜

おい、ドイ。
さっさと服脱げや。

中村文彦




敵、味方の戦力把握がままならず危惧し続けていた新シーズンの開幕も、蓋を開ければ何のことはないいつものホトケ。
リーグ随一の打撃力の軸に開幕2連勝で勢いにのる。



カシワギ「へっへっへ。俺が副キャプテンなんやからこれぐらい当然やろ。現代のアニメ・ラノベでは『起承転結』重視されるけど、俺たちホトケに『』はいらん。始まりから終わりまで勝ち続ける、それだけや!」



確かに彼の言う通りかもしれない。
しかし、強気と奢りは紙一重
少しでも勝負を甘く見た者たちには必ず苦難が待ち構えているのだ。




今日の対戦相手はスヌーピーズ。
昨年は4戦4勝と相性抜群も、強力助っ人を召喚するのに長けたチームであり大変な苦戦を強いられた。
だが、「代」替わりした今年はその貴重な人脈も切れているはず。
こりゃあ楽勝ですなぁ。キヒヒヒ。




しかし、グラウンドに着いたホトケナインは





とんでもない光景を目の当たりにする!















なんと!





昨年以上に筋骨隆々の強力助っ人が幾人となくベンチにたたずんでいるではないか




ミツイ「ま、まさか…。奴が、奴がまだ生きていたってのか!」



永田(スヌの先代主将)「はーっはっはぁーー!!どうだい、この屈強な男たちを目の前にした感想は?去年の苦杯は今年倍にして返させてもらうぜ!」






なんという卑劣な…。


昨年でも容認ギリギリの助っ人戦法であったのにこりず、さらにその上をいく、もはやリーグ規定無用の強行戦法。




ドイ「へへ。これぐらいでビビると思うなよ。パワーアップしたのはお前たちだけじゃない!今こそ、春の自主トレの成果を見せるときが来たのだ!我らがキャプテンにして絶対的なエース、シャクヒデキよ!!





そうだ。俺たちは戦う前からひるんだりしない。


相手が卑劣な戦法を使うなら、正義の力でその上をいくだけだ!







シャク「いや、今日は無理。だって北海道パワーがないし。誰かテキトーに投げといてや。」








まさかの急展開に騒然とするホトケベンチ


シャクが自ら先発を辞退するなど、道に落ちている宝くじを拾って3億GETするぐらいの天文学的確率のはず…。



シャクを差し置いていったい誰が先発のマウンドに立てるというのだろうか?

前年スヌを完封したニシオカか?

それとも勝負を捨ててナカムラ兄さんか?




3塁側ベンチを暗澹たる空気が包み込んだその時!




一筋の光が!








???「おいおい、なんかピッチャー不足らしいな。もしかしてお前ら、俺を頭数に入れてねぇんじゃねぇのか?」




それは嘲りにも似た聞き覚えのある頼もしい声…


しかし、どこから聞こえるのかわからない。




ウツノミヤ「ん〜、おかしいな確かに声は聞こえんねんけどな。」



マキノ「それも、かなり近くから聞こえてくるぞ。」



???「こらこら、みなさん。わたしはここですよ。」



イケダ「何者だ!姿を現せ!」



???「しょうがない。では、みなさん、声のする方へ近づいてください。…そうです。そうそう。ではいきます、見〜下〜げて〜ごらん〜♪」






一同「うわぁっ!」








(参考画像)







ナカザキさん「そう!この俺だ!俺が先発してやろう。ありがたく思えよ!」




突如現れた旧世代のエース・ナカザキさん


ホトケはこの男にマウンドを託すことにした…。







1回


先攻のホトケは1番・ニシオカ、2番・マキノが、強力助っ人である剛速球左腕相手に簡単に2アウトとなるも、

本日は打撃に専念・3番シャクが内野安打で出塁、さらに4番のミツイが影分身でつなぐと打席には5番・フルタことクマ




クマ「がお〜、がおがお〜。」



ウツノミヤ「なんだ?あいつ、相手ピッチャーを見ずに空を見上げているぞ。さては野生の嗅覚で雨のにおいをかぎつけたんだな。こりゃあ一雨くるぞ、退散じゃあ〜〜。」




クマ「がお〜〜、がお〜〜〜ん。」

(訳・そう、ちょうど20年前に初めて見た景色もこんな青空だったよ。)






カキーーーーン




この世に生を預かった記念日に、感謝の想いをバットに乗せて貴重な先制タイムリー2ベース!

クマの平均寿命は25年〜40年なので、彼はもうすぐ死ぬでしょう!




つづいて6番・ドイもサード強襲のタイムリーヒットを放ち、2点を先制する。





さらに2回。

最近、野球への情熱を失いかけている名手・イケダが父に捧げる華麗な2ベースヒット。

さらにラストバッター・ナカザキさんもセンター前ヒットでつなぐと、

打席には、現在打率0.200と不振にあえぐニシオカ



ニシオカ「あ〜、調子悪いわ〜。しかも、今日は後でなっちゃんが来そうやねんなぁ。あいつが来たら絶対打てへんし、この打席しかチャンスないねん。」







バコーーーン





失うものなど何もないと振りぬいたバットは右中間へと放物線を描きだし、1点を追加。





さらに





ドカーーーン






シャクが2打席連続のヒットで2者を生還させる


が、まだまだ流れは止まらない。




バースデー・クマがこちらも2打席連続タイムリーで



6−0と一気に突き放す。







普段ならこれで十分な得点差だが相手打線は強力助っ人陣営

いつも以上に堅固な守備で挑まなければ、相手の猛追は必至。




と、思われたが…









ズバーーーン





ストライクアウト!!







ナカザキさん「おうおう。こりゃあ随分と強力助っ人なこった。リトルリーグでも頑張りなよ。」



長いオフシーズンで体重が3キロも増えたにもかかわらず、球のキレは依然と変わらず
いや、むしろ成長したと言ってもいいぐらいであろう。



1,2,3回と得点圏にランナーこそ背負ったものの誰一人ホームを踏まさない完璧なピッチング



本日絶好調のクマバックホームで好返球するなど、バックにも助けられながら5回を無失点








なんとか追加点を奪いたいホトケではあるが、3回以降はニシオカが復調の兆しを見せる猛打賞を記録するのと、ウツノミヤの世にも醜いバッティングで華麗なレフト前ヒットを放つにとどまる




一方スヌは、助っ人をすべてベンチに下げ、旧世代エース白藤さんをマウンドに送るなど本来のスヌーピーズとして団結力での勝負にかけてきた。



これが功を奏したのか、内野安打を皮切りに、有頂天のクマが外野フライの目測を誤るなどして1点を奪われる




さらには最終回



内野ゴロを3つ連続エラーで無死満塁の大ピンチ



今日は新入生が来てくれたので人数過多になり、最後の守備陣営はおせじにも堅いとはいえないことも考慮すれば、



6−1とはいえ十分に逆転される可能性が。







シャク「くっ、やっぱり僕がベンチに下がったのは失敗でした。僕だったら1回なら確実に抑えきることができるというのに…。」


モリ「シャクよ、どうやらお前がフィールドにいたところで出番はなかったようだぜ。あれを見てみな。」














ミツイ「あ、あれは…!か、『勝身煙(かちみけむり)』!
1993年から週間少年ジャンプで連載された人気漫画『NINKU-忍空』において、史上最強の格闘技である忍空使い、その中でも干支忍とよばれるトップクラスの実力者が本気で戦う時だけに見せる、体から発する多量の水蒸気です!






ナカザキさん「へっ、ちぃーとばかし本気をださせてもらおうか。このホトケってチームは、俺が本気だしてでも勝利したいって思う数少ないチームなもんでね。」







ギュルギュルギュル





ググッ





ズバーーン!!







鋭いノビを見せるストレートに加え、凄まじい切れ味の変化球で相手打線を翻弄



ようやく前に飛ばすことができたのは醜い打球だけ…。


そして醜い打球をさばくのはもちろんこの男。






ウツ「ゲバシャァァアアアラーー!!」




無死満塁から2者連続のサードゴロで本塁フォースプレー



そして最後はきっちりと三振で締め、圧巻の7回1失点完投





ホトケは無傷の開幕3連勝。








どんなに強力な助っ人が来たところで俺たちホトケが屈することはありません。


野球に何より必要なのはチームワークです


今日のスヌーピーズも本来のチームに戻ってからの方が手ごわかったと思います。






これからもこの素晴らしいチームワークを大事にし、ナカムラをマウンドに上げることがなければ、ホトケの勝利は揺らがないでしょう!










今日の英雄







ナカザキ


(7回1失点8奪三振1四球&1安打)






ニシオカ


(4打数3安打1打点)





フルタ


(3打数2安打2打点&ライトからの補殺)

激闘!キッズ戦


俺がショートにいないホトケなんて想像したくないんや!


池田 智英






時は4日にさかのぼる。






ビラ配りを終えたシャクのもとに1通のメールが届く。







クサノ(ジャスのキャプテン)「今日の試合中止にしてくれ〜。人数が集まらん。」






シャク「いいよ。そのかわり今度からうちが先攻でいい?ヘヘヘ。」






先代キャプテン譲りの相手の弱みにつけこむ戦法で先攻を奪いとりに行くシャク







ジャスもその作戦を知っているはずなので当然拒否されるものと思われたが、









クサノ「いいよ!」









シャク「あっさりOKかい!」








ということで、4日のジャス戦は中止。(代わりに練習しました☆)








そして9日のキッズ戦。






試合前にまたしてもメールが。








ワキタ(キッズのキャプテン)「今日の試合3人しか来ないねん」









シャク「えぇ!?」









大体初戦の相手の人数がダルマ戦3人、ジャス戦も3人、キッズ戦も3人って呪われてるやろ。(結局助っ人や新入生でそろっているが。)








京阪リーグのみなさん。きっちり人数をそろえましょう。









そんなこんなで試合開始。







ホトケは4回までにカシワギシャクのヒットなどでチャンスを作るも、去年からの成長の跡が全く見えないフルタイケダが凡退し無得点。







すると4回先発のシャクがヒット、四球で1アウト1,2塁のピンチをまねくと、次打者の打球はショートへ。








名手イケダがきっちりさばいてセカンドへ送球。

セカンド起用のフルタが2塁を踏んで1塁へ送球。

チェンジ。







と思われましたが、案の定フルタが暴投し、相手に先制点を献上。
しかし、その後の相手の攻撃はしっかりとシャクが断ち切りチェンジ。









人の言葉がわからずとも雰囲気で悪いことをしたと悟ったのでしょうか。完全にテンションが落ちているフルタをみんなが励まします。







ミツイ「お前の守備には誰も期待してないねん。」

カシワギ「エラーしたからパフェおごれ!」

ウツノミヤ「ゲバシャシャシャシャシャーーー(下宿サイコー!)」







するとその直後、簡単に2アウトを取られるも1番ニシオカが負けているときに見せる俊足をいかした内野安打で出塁すると、ワイルドピッチで2塁に進塁。






そして続くカシワギのセカンドゴロエラーの間にホームインし、すぐさま同点!








さらにシャクのセンター前ヒット、ミツイの捨身タックルで満塁とし、打席にフルタ(クマ)。








先ほどの失策を取り返してほしいこの場面。みんなの声援がフルタに届きます。








シャク「取り返せ!ここやぞ!」

モリ「おい、フルタ!意地みせたれ!」

マユハちゃん「お土産もってきたわよ♡ でもここで打たなきゃ釘バットであの世におくってやるわ〜★」






ガオーーーン!






凡退。チェンジ。








この後あまりにも恥ずかしすぎたのか、



「ガオガオーガオーーーン(狩りの時間だ)」



といって森に逃げ帰ってしまいました。








この凡退で雰囲気が悪くなったのか、6回裏にシャク一発病を発症し、大ピンチに!








しかし7回表。







「我らは昨シーズンの覇者ホトケ。連勝が続く御所で絶対に負けるわけにはいかない。」












ドカーーーーン











ニシオカがこんなカッコイイセリフを言い残し2ベース。







すると、2番カシワギがライトにタイムリーを放って同点に!







後続が倒れ、7回裏を抑えたため、キャプテン同士の協議により日が暮れるまで延長戦を行うことに。








8回、ホトケは遅れてやってきたドイが2ベースを放ち、ノーアウト2塁のチャンスをつくるも、新入生のハシモト君イケダモリが、いい当たりのファーストライナー、ポップフライ×2でアウトにあり、無得点。







8回、9回と両チーム得点なしで、迎えた10回。







日が暮れてきたのでこれが最終回。







シャクドイのエラー出塁、ハシモト君の捨身タックルで満塁として打席にはイケダ







名言で俺が不動のショートだと主張しているがここまでノーヒット。
守備はうまいがバッティングはいまいちで、特技は合コンとポップフライ







ここで打たなければ、








山口のイケダくんのお父様。息子さんは毎日合コンに行ったり、徹夜で麻雀したりしています。
何とかしてください。









という手紙を送ろうかと迷っていると、










カキーーン








レフト前タイムリーで勝ち越し!







さらに、イケダのタイムリーでベンチがワイワイ盛り上がっていると、










ドカーーーン









モリもタイムリーを放ち3点差!







10回裏最後のアウトをシャクカシワギのファインプレーで抑え、ゲームセット!







何とか勝利しました!











今日の英雄







イケダ 5打数1安打1打点&堅実な守備。




カシワギ 5打数2安打2打点&ファインプレー。




シャク 5打数2安打&10回2失点完投。

開幕戦vsダルマ


…………。
……………………。
京都・富小路グラウンド。天気は快晴。気温16度。季節は既に春。
のどかで昼寝をするには絶好の環境。






いや、「のどか」という表現は間違っている。






先程から引っ切り無しに、響く快音と共に白球が空に長い長い放物線を描いているこの状況は、お世辞にも「のどか」とは言いにくい。





むしろ殺伐としている。




その雰囲気の中心にいるのは…僕だ。





3イニングを投げて被本塁打6、失点12…いや、今、13になった。





こんなはずじゃなかったのに。




こんな開幕戦にはならなかったはずなのに。






カキーン!!




「ああ、まただ。これで14点目…





バシッ!!





マウラ「おい!諦めんな!まだまだやれるだろうがお前は!!」




バックが必死で守ってくれている。
僕はこんなにもダメなのに。




なんと言って謝ればいいのだろうか。




……。




え?





マウラがファインプレー?





それっておかしくねぇ?





――って感じの夢を今朝、見たんですよ。




多分新歓やらなんやらで、精神的にも疲れていたんでしょうね。





いや、おかしいと思いましたよ。だって、新キャプテンであり、不動のエースの僕ことシャクが2ケタ失点ってのはまだしも、マウラがファインプレーしてますもん。





まあ、夢の話はこれくらいにしといて、今日の試合を振り返ってみましょう。






試合は16時開始だったんですけど、開幕戦ってことでみんな気合いが入ってたんでしょうね。
珍しく16時の時点でほぼ全員揃ってましたよ。いい感じですね。






1日遅れのエイプリルフールごっこしてる奴もいましたね。





人熊フルタ「俺のホームラン見とけや!!」
とか、





マウラ「今季こそヒット打つよ!!」
とか、





ドイ「テンション上がってきたwwwww」
とか。





マネさんたちも応援しに来てくれましたよ!!
もう勝たないわけにはいかないですよね!!いつもの100倍は頑張れますよ〜♡






さらに、夢と希望あふれる新入生・城崎クンも来てくれちゃって!
もうゴールデンルーキーですよ!






去年の初代ゴールデンルーキーは大きい口してるくせにしょーもないプレーばっかするクソ野郎でしたからね。それに比べて彼は謙虚でええ子ですよ!






そんな感じでホトケベンチが盛り上がってきたところで、いよいよ、待ちに待った京阪リーグ開幕戦が始まったんです。




(語り:シャク  ホトケ・ヒーローインタビューにて)





※試合内容についての彼のコメントもありますが、ここに記載するには刺激が強すぎる故、省略させていただきます。





笑顔で取材に答える新キャプテン。しかし、その笑顔に至るまでの過程には数々の苦悩がありました。





特に頭を悩ませたのは、開幕試合のスタメン。





ナカムラ兄さん「開幕スタメンはわしや!厄年を脱出したんや!そのために練習も皆勤賞や!」





さらにホトケのJFKを自称する彼らも。




J ジョン土居
F フルタ熊
K カシワギアニオタ





JFK「ピッチャーやりたいんや〜」





さてさてこんな雰囲気ではじまった試合はどうなったのでしょうか。





今シーズンじゃんけん1勝(5敗)くらいの新キャプテンが案の定じゃんけんに負けたのでホトケは後攻。





初回を危なげなく0点に抑えると、ホトケは2アウトからシャクが影分身で出塁し、4番はこの漢。






???「まだまだ俺様の時代は終わらない。今季も開幕じゃ〜」








≪ミツイ劇場≫









パパパパン パパパパン パパパパン パパパパン パパパパ――――ン







ドカーーーーン






レフトへの2ベース!




このチャンスに次の人熊がサードのエラーを誘い、2点を先制。





先制したホトケはさらに3回、ニシオカシャクの影分身、カシワギの90%アウトのポテンヒットで無死満塁として、打順は4番のこの漢。










≪ミツイ劇場2≫










前期、特に開幕戦はボールが止まって見えるんです。今ならこのダルマのピッチャーはおろか、シャクホンマなどリーグ屈指のピッチャーがまとめてかかってきても楽勝ですよ。(ミツイ談)





さて、ホトケブログ愛読者のみなさん。このミツイの不謙遜な発言について。






「どうせホトケブログでよくある持ち上げておいて地の底まで叩き落とすパターンのやつでしょ!?」なんて思っていませんか?






ほとんどの場合ならばそうかもしれませんが、ここはミツイ劇場






そこら辺のものとは一味ちがうのさ!










ボカーーーーン










光速で左中間を抜ける2ベース!!








続く人熊はポップフライを打ち上げるも、前進守備をしていたイケダ(助っ人)の頭を越え、再び満塁として、打席には厄年を脱出したナカムラ兄さんが入る。






A○男優風なルックス半径1メートル以内にいても聞き取れない滑舌の悪さ1人称がわしであることで人気のナカムラ兄さん。






しかし最近は麻雀での無礼な態度や、ドイ(男)へのセクハラ発言で人気を落としている。
(ドイは被害届を提出した。)






誰もが心の中で、打つなと絶叫したその時。







グワーーーーン








兄さん以外のすべての人の望みとは正反対にセンターへの2ベース!







さらに、一冬越えてミートがKからFくらいにまで成長した伸び盛りのド素人モリも2ベースを放ち、この回一挙6得点。






さらに4回。





先頭のカシワギがサードのエラーで出塁すると、続いて打席に入るのは新キャプテン兼ホトケの新帝王シャク
















ドゴオオォォォンンン












今シーズン一番の当たりは左中間に突き刺さる第一号2ランホームラン(これを上回るのは4月5日現在ブラゼルのみ。)





前帝王ミツイ+ビヨンドマックスキング(ミズノの高反発バット)=最強打者





という式が成り立つように






新帝王シャク+ビヨンドマックスキング最強打者






という式も成り立つようです。





ここまでホトケは10得点。この他にも相手の四死球ヤマグチのヒットなどでチャンスを作るも今日は打撃陣の活躍はここまででした。






守備のほうでは、先発のエース・シャクが4回まで無失点で投げ切り、点差がついたため5回から兄さんにスイッチ。







去年は厄年だった兄さん。それでも失点率は2.91でした。

今年は厄から解放されて本来の実力が発揮されたのでしょう。

2回を投げ3失点しました。(参考・失点率10.50)







兄さんがあまりにもふがいないピッチングをするので7回はニシオカが登板。
緊急登板にもかかわらずしっかり抑えて10対3で勝利しました!!









今日の英雄




ミツイ 2打数2二塁打2打点


シャク 2打数1本塁打2打点2四球&4回無失点


モリ  2打数1二塁打2打点

しんかん!!


※このブログは野球サークル「ホトケ」の紹介を淡々と書いたものです。
過度な期待はしないでください。



新入生のみなさん、合格、そして入学おめでとうございます。
これから始まる大学生活に、わくわくが止まらない…といった感じでしょうか。

勉学に励むも良し、モラトリアム満喫人間になるも良しですが、やっぱり大学生活と云えばサークルだとお思いの方も多いのではないでしょうか。

というわけで本記事では、軟式野球サークル・ホトケ」の実態について紹介していこうと思います。

文章力に乏しいので、紹介したいことの3分の1も伝わらないかもしれませんが、最後までご覧頂ければ幸いです。

おっと、申し遅れました。私、第29代ホトケ主将・シャクと申します。






☆愉快なメンバー



選手は約20名、マネージャー約10名で、京大、府立大、京女で構成されてます。


しかしながら、選手は20名いながら試合に来るのはだいたい半分程度ですので、新入生のみなさんも来てくだされば、かなり出場できます!

「なめてんのか、ワレ!!」というような怖い先輩も皆無ですし、みんなで和気藹々とやっております^^







☆肝心の野球



ホトケは京阪リーグなるものに所属しており、週2〜3試合のペースで、京都御所富小路グラウンドにて他の京阪リーグ所属のチームと鎬を削っております。

そんなに試合に来れねえよ!って方もいらっしゃると思いますが、みんな自分の都合がいい日に自由気まま、神出鬼没に登場しているので心配御無用です。
 

過去の記事を見た方はご存じかもしれませんが、なんとホトケは昨年、ありとあらゆる運を味方につけ、見事優勝することができました!
 
優勝と聞くとさぞかし強いチームなのではないかと思うかもしれませんが、実際はそうでもありません

甲子園を目指すわけではないので、試合中のミスで即交代・グラウンド10周・地獄ノックなどといった鬼畜プレイは当然ありません。


野球に興味がある、野球が大好き…そんな大学生の集まりです^^


大学から野球を初めてみようかなという人も、もちろん大歓迎です!
チーム内には野球未経験者もそこそこいますよ^^



以下は4月中の試合日程です。気軽に遊びに来てくださいね^^
特に断りの無い限り、試合は富小路グラウンドでします。
グラウンド内は1番から6番までに分かれてますので、お気を付けくださいね。



2日(月) vsダルマ (2番)

4日(水) vsジャスティス (2番)

9日(月) vsキッズ (2番)

12日(木) vsスヌ (3番)

13日(金) vsペッカー (2番)

19日(木) vsキッズ (2番)

23日(月) vsイレ (2番)

25日(水) vsマジシャンズ (2番)


※試合開始は基本16時からですが、途中参戦でも全然OKです!


また、新歓野球と題して、新入生のみなさんの歓迎試合も企画してます^^
日程はこちら↓


7日(土) @富小路グラウンド2番(キッズと練習試合の予定)

16日(月) @一乗寺グラウンド(紅白戦的なものをやろうかなと考えてます^^)






☆安心と信頼のイベント



野球以外も、飲み会、合宿、NF出店、スキー・スノボ合宿など盛りだくさんなので、野球嫌いの人やマネージャーさんも楽しめます^^
とりあえず、4月中の主なイベント日程は下のようになっております。



14(土) お花見@円山公園(13時京阪祇園四条駅改札前集合)

21(土) 新歓飲み会(17:50三条ローソン集合)

※多少遅れて登場しても大丈夫です^^
 場所がわからなければ連絡して頂ければお迎えにあがります。



ざっとこんな感じで、とにかく楽しくやってますので、暇な時にでも試合に遊びに来てください! 

※晩御飯タダ(^q^)



メールは下記アドレス(シャク)までお願いします。



hideki.489.0927@ドコモ


 


ちなみにこの記事を書いているのは、実はシャクではなく、暫定副キャプテンのカシワギだったりします。

新入生のみなさん、わからないことがあれば気軽にキャプテンのシャクに聞いてくださいね(^o^)
ホトケ一同、心よりお待ちしております^^

兄さんの憎しみをぶっ潰せ

「自分との戦い」なんて寝言をほざいてほしくないな。
力が弱いものや持たざる者はすぐにそういうことを言い出すんだぜ。
敵には勝ち目がないからなのかいくらでも融通の利く自分との戦いを始めてしまうのさ。
自分は味方だよ。
信頼すべき己を敵としてしまったときこそ人は真の敗北者になってしまうのさ。


安心院なじみ 『めだかボックス』より)



3月2日
我々に信じられない悲劇が降りかかりました。
降りかかった」というのは比喩でもなんでもなく、実際に「」という悲劇が京都御所を襲ったのです。


その日はホトケの追いコンの予定日。
僕たち下級生を一端の京大生に、いえ、一人の大人として育ててくださった偉大なる先輩方とのお別れの日でした。
毎年この日の試合では1,2回生が成長の証を示すという重要な儀式が行われてきたのですが、残念ながら今年はお預け・・・。




ドイ「野球ができる喜びを先輩方とぜひ共有したかったのになぁ。」


カシワギ「いや〜、野球できなくて残念です。」


シャク「もし試合があったら100%勝ってたけどなぁ。」


ニシオカ「あの老いぼれたちに地獄を見せたかったなぁ。」


ミツイ「命拾いしやがって!あのボケどもがぁあああッ!!!!」





諸先輩方への恩返しができず、途方に暮れるホトケナイン。

と、そこへある男から朗報が。


ナカムラ「ヤクガク、オイコン、ニンズウブソク。ワレラ、モトム、タイセンアイテ。」



支離滅裂な内容のメールに驚いたミツイはホトケメンバーを緊急招集。
超難関京都大学を合格した猛者共たちが人類の叡智をしぼりだしてようやく解読に成功。




どうやら薬学部の先輩どもが邪魔なのでボコボコにして追いだしてほしいらしい





飛んで火に入る夏の虫という言葉は、この事態を形容するために生まれたのだろうか。


京阪リーグの絶対王者を相手にするとなれば、その「」はただの炎では済まない!


虫を焼き殺すにはもったいないほどの大火災となり、己らの無力を味わわさせてやるわ!






フハハハハーーーー!!!









今宵の地獄の宴、舞台は御所ではなく一乗寺グラウンド


少々遠いが我らホトケの士気はそんなことでは下がらない。


魁!男塾」さながらの‘直進行軍’一乗寺へ到着する。






(※直進行軍 … 何があろうとも決まった方向へ行進し続ける男塾名物の修行。)






するとそこにはあの男の姿が


ナカムラ「おう。よう来てくれたのー、感謝するで。でも、何でもお前らの思う通りになると思ったら大間違いやけどの。」


マキノ「何ぃー!?どういうことだ!」


ナカムラ「今日、勝利するのはわしらやということや。なんといっても、わしは京阪リーグ失点率6位の男。リアル野球盤じゃ不甲斐ない姿を晒しとるけれども、ちゃんとした試合なら打たれるわけがない。数字は正直や。まぁその前に、薬学部が誇る『左腕エース』がいる以上、わしの出番はなさそうやけどのー。」



漫画やアニメならば確実に死亡フラグがたつセリフを何の躊躇もなく吐くナカムラ


しかし、よく考えるとこの『左腕エース』に我々は2度も負けを食らっている。
1度目はホトケが弱小だった頃、2度目は人員不足で本領が発揮できなかったという理由はあるものの…。




ナカムラ「よっしゃーーー!試合開始や!いったれ『左腕エース』!」






カキーーーン






ボカーーーン






ドゴーーーン







ナカムラ「なんですとーーー!?」



ホトケ(+ホンマ)が誇る超重量打線がすぐさまに『左腕エース』を攻略。

四球に加えて、ドイのセンター前ヒットやモリの内野安打、さらにはハラダさんの2ベースで2回3失点のKO。




ナカムラ「ど、どういうことや!?こんなはずでは!?」


シャク「兄さん。俺たちはあんたに『感謝』しています。あんたの放る球を打ちこんできたおかげで成長することができました。今やどんなピッチャーでも、『兄さんが投げている』と思いこむことで楽に打つことができます。」



これがホトケの底力。

長いブランクのある薬学部の方たちと比べるべくもない。




一方で守備面では、シャクホンマの両投手が肩を温存させたいと希望したためニシオカが先発。
連日の練習でニシオカにも肩・肘にダメージがあったものの、スローボールをど真ん中へ集めるという前代未聞のピッチングで6回を無失点。



「日が暮れるまで」というルールのため、まだまだ薬学部にも反撃のチャンスあるのだが、試合の流れは完全にホトケ




あまりの恐怖にナカムラ兄さんが御所へ逃げ帰るという事件も発生した有り様だ。







そして、ようやくこの時間がやってくる。



薬学部A「もうピッチャーがおらへんでぇ!」

薬学部B「試合が続けられへんやないかぁ!」





すると、ホトケのベンチから聞こえてくる…





にぃっさん! にぃっさん!




にぃっさん! にぃっさん!





にぃっさん! にぃっさん!





にぃっさん! にぃっさん!





にぃっさん! にぃっさん!







怒涛の「兄さんコール」!!





しかたなくマウンドへ上がるナカムラ兄さん



ナカムラ「お前ら、ええ加減にせいよ。わしの力を見せたる。地獄を見せたるからなぁああッーー!!」






ぐあぁぁあああああぁ!!!











ついに真の姿を見せたナカムラ兄さん!この闘気、この覇気、以前とは比べ物にならない!










だがしかし、この男は冷静だった。




ニシオカ「ナカムラよ。さっきも言ったはずだ。俺たちには『感謝』しかないと。勝利するために必要なものは『闘志』でも『憤怒』でも、『憎しみ』でもないッ!!『感謝』だッ!『感謝』だけがッ、勝利に通じるッ!!」





バコーーーーン




ハラダさん「ありがとう、兄さん。」




カキーーーーン




ホンマ「ありがとう、兄さん。」




ドカーーーーン




ミツイ「メルシー、オブリガード、グラッツェ、兄さん。」





バカーーーーン






稲妻のごとき4連打!!






カシワギ「こ、この風景ッ!?ど、どこかで見たことがあるッ!」


モリ「…こ、これは野球盤だ。…こいつらッ!試合でリアル野球盤をしているぅぅッーーーー!!」



たったの数分で3点をもぎ取る。





ナカムラ「ソ、…ンナ。コ、コレデモカテナイノカ…。」


ミツイ「兄さん。これでわかっただろう。野球は憎しみでするものじゃないってことが。お前の憎しみは俺がバットで叩き砕いた。さぁ、ここからは楽しい野球の始まりだ!」







そう。

野球は神聖なスポーツ。

決して相手を憎んではいけないのです。

対戦相手は『敵』である前に一つのスポーツを共に楽しむ『仲間』であるべきなんです。

でも…、そんな簡単なことに気付くのが難しかったりするんだよね。





ドイ「思い返せば、僕って最近ずっと暗かった気がするんだ。自分では明るくふるまっても、他人からは何故か暗いやつって思われちゃう。その原因がようやくわかったんだ。僕の中の憎しみの心。心のどこかにそんな悪い自分がいたのかもしれないよ。

…ははっ。でも今はこんなに晴れやかな気分なんだ!ほらバットだってこんなに元気に振り回せるんだぜ!




カキーン




バコンッ!!!






ぬぁぁぁああああああ

ーーー!!








一同「!!!???」






安寧とした一乗寺グラウンドに突如響き渡る悲鳴



いったい何が起こったのか!?



マキノ「あれを見ろ!ほらあれ!3塁側のファウルゾーンだ!」





なんとそこには頭を抱える

おじいさんの姿が!




ドイの放ったファウルボールが、優雅に犬を散歩させていた老人の頭を貫いたのだ!





平穏だったグラウンドの空気に亀裂が走る…。


呆然と立ち尽くすドイ。


ドイを睨みつけるおじいさん。



そのおじいさんの目には憎しみの心が宿っていました








僕らは学びました。


野球なんかで憎しみは消えないってことを。





P.S 試合結果は8−1でホトケの勝利です。

兄さん万歳

国家にとって、また指導者個人にとっても有害なことは、

絶え間ない弾圧によって、人々の心を恐怖と疑惑に落とし込むことだ。

これは有害を超えて危険ですらある。

なぜなら、人間とは絶望的な恐怖に襲われると、

身を守るために凶暴で無分別な反撃に転ずるからだ。   




ニコロ・マキュベリ『君主論』より








ここは御所富小路グランド

厳しい寒さもどこへやら、麗らかな春の日差しが降り注ぎ、爽やかな笑顔の球児たちを優しく包み込む。

青空を駆ける白球は告げる。


球春到来を。



平和。まさに平和だ。


そして、昨年この富小路で旋風を巻き起こし、太陽のように明るく輝いていたホトケ


今年も富小路をはじけんばかりの笑顔で照らし続けるのだろう…。


大方の読者はそう思っているかもしれない。


しかし、去年の4月を思い出してほしい。


2011年 イワタ → ミツイ の主将交代後、


チームの雰囲気がガラっと変わった。


今年はあの男が玉座に腰を下ろす…。








ウツノミヤ「全員気をつけーーーーーい!!!」





醜悪な顔面をひきつらせ、しわがれた声で号令をかけるウツノミヤ





いったい何が…




イケダ  「シャク様のおなーーーーりーーーーーー!!!」


 



第29代ホトケ主将  邪鬼(シャク)ヒデキ




最多勝最優秀失点率新人王と一年目からタイトルを総なめする野球能力に、ハンサムな顔面と、を兼ね備えたパーフェクト超人。

圧倒的威圧感闘気から、もはや同回は忠実なる彼のしもべ。

先輩たりとて、それは例外ではない。



キムラ  「では、シャク様。どうぞ。」



世渡り上手 キムラは即座に先輩としての威厳を捨てた。昨年の副主将も、今やシャクのスパイク磨き担当だ。


キムラの諂いに、満足そうに笑みを浮かべると、徒ならぬ空気が支配するグランドで、シャクが静かに口を開く。



シャク様  「うむ。今日は今季初のオープン戦だ。俺が主将になったからには今までの甘ちゃん野球は断じて許さん!これから先の練習試合は貴様らの仕上がり具合をはかる判断材料だ。くだらんプレーをしてるやつらは即解雇。ジャスに島流しだ!人材は掃いて捨てるほどいる。ミツイ!ニシオカ!貴様らとて例外ではない!」



シャクの我々に対する評価基準は至ってシンプル。


使えるか』 『使えないか


奴の目に映るのは我々の野球能力のみ。チームメイト全員のパワプロ査定が彼の日課だ。


マウラ GFGDG」 


↑のような、サクセスで失敗した選手は容赦なくジャスに流される。




ミツイ  「我慢ならん…。断じて許せんぞぉおおおお!!!」



(拳を振り上げ、シャクに殴りかかるミツイ。)




パシッ




(ニシオカがとめにはいる)




ニシオカ 「やめろ!やめるんだミツイ!現実を受け止めるんだ!俺たちの時代は終わったんだ!



ミツイ  「だが、しかし…。これがホトケの野球だというのか!」




かつての主将は、あの楽しかった日々を思い返す。

かけがえのない仲間たちと『勝利』という一つの目標に向かって戦った。

厳しい試合もあったが、何より楽しかった。

ベンチには笑顔が絶え間なく溢れ、みんな心の底から楽しんでいた。



それが今や…。



新たに王となったシャクは、その絶大な力を武器に、あらん限りの暴虐をつくす。

チームメイトたちは偽りの笑顔でシャクに追従する。

彼らは知っている。歯向かえば自分の居場所がなくなることを…。

『恐怖』がチームを支配する。



先ほどまで、ミツイを制止していたニシオカも我に返る。


もう許せん。やつは間違っている。


ニシオカも拳を握りしめる。


一触即発。…まさに火薬庫。


とそのとき、異様に張りつめた緊張がグランドを支配する中、ある一人の中年の登場で事態は急展開する!!!



ナカムラ  「おぉー。遅れてすまんのぉー。徹マンしとったし眠くてのぉー。」



昭和の雰囲気を醸し出しながら、チャリで颯爽と登場したのはみんな大好き兄さんこと、ナカムラフミヒコ


ホトケブログ検索ワードでも『ナカムラフミヒコ』が上位にあがるなど、その人気はサークル内外を問わない。


兄さんの登場にシャクの恐怖に脅えていたベンチが湧き上がる。




ウツノミヤ 「徹夜オ○ンコですか!さすが兄さん!ゲバシャァアァ!」



ニシオカ  「それにしても今日の兄さん、いつもと出で立ちが違うぞ!」



ナカムラ  「今日は気合入っとるんやワシは!レギュラー獲りに来たんや!」




イケダ   「ホトケのオシャレ番長の僕に解説させてください。汚物色のノビノビパンツモッコリとしたダーティー股間に余裕を持たせ、SSKのトゲスパイクワイルドでアダルトな大人の足元を演出!かつての大投手沢村栄治を思わせる、昭和風の真っ白練習用ユニフォームに、安心のマダオブラックアンダーシャツ!トレードマークの帽子は一般オッサン用なのが、こってりとしたアクセントになっててエキゾチックビューティ!タイトルをつけるとすれば『あ〜昭和。古き良き日本』!この春の定番になりそうです!」






あ〜昭和。古き良き日本




一同   「ニィッサン!ニィッサン!」



兄さんのファッションショーホトケに光をもたらした。



悪王にも人の血が流れているのか。ニヤリと薄気味悪い笑みを浮かべるとこういった。



シャク  「おい兄さん。7番レフトでスタメンな!」



ナカムラ 「イエッサー!」



みんな大好き兄さんスタメンに湧き上がるホトケベンチ。



兄さんの癒しのオーラにミツイニシオカ両名も怒りを鎮め、ようやく試合が始まる。



そして この兄さん 信じられないことに 試合で ものすごいことを やってのける!!!






対戦相手はR.Newhold


昨年誕生したデキタテホヤホヤの新チーム。


もうすぐ三十路をむかえるホトケはアダルトな野球でテンガたくさん欲しいもの。



初回。


ニシオカがエラーで出塁し、チャンスを作るも後続が倒れ0点どまり。


その裏、先発のマウンドにはシャクが上がる。


ゆっくりと振りかぶるシャク




シャク 「フッフッフ。この球を投じた瞬間、2012年 俺の伝説が幕を開ける!!!」





ギュィイイイイン







ボゴォオオオオオ







グワァアアアアア










シャクの投球がバットをへし折り、打者が悲鳴をあげたのか?







2者連続で死球を浴びせ、いきなりのピンチに。



続けざまに長打を浴びて2失点。



その後も3回5死四球の大乱調で計3失点。



シャク 「まあ、あれですよ。あれ。今日は投げるだけ。結果は気にしませんよ。」



と、余裕シャクシャクのコメントを残してマウンドを降りる。



リリーフで4回からは我が物顔でホトケに加わっている悪漢ホンマが登板。



ホンマ 「見さらせぇい!これが俺のスパイラルリリースや!!!」



中二くさい必殺技を叫びながら、ひたすらボール球を投げ続けるホンマ



結局1イニングで6四球7点を献上。



ホンマ 「いやぁー。俺、御所苦手なんやー。マウンドがないとムリー。」



京阪リーガー失格のコメント。



頼みの強力打線も



ミツイ「あのあれです。あれ。今日は球を見るだけ。はじめなんであれですよね。開幕にピーク合わせるんで僕。」



と4番を筆頭にだらしない。



そのとき、敗戦ムード濃厚、緩みきったその空気に、一人の中年が喝を入れる!!!



兄さん「ふっ。おまえはいいよなミツイ。実績があるぶん、少々打てなくても試合に出れる。だがな、ワシはこの一打席一打席が勝負なんや。ワシのようなオッサンはあかんかったら即ジャスに流されるんや。一振りに命を懸けなあかんのやワシは!!!」





グガラギィイーーーン





身の毛がよだつような不細工なフォームから放たれた打球はライト前に落ちる執念のポテンヒット




キーーーーーーーーン





続く2打席目には三遊間を破るレフト前ヒット。




そして、10−0で迎えた最終打席…




兄さん「忘れもせんわ。去年 4月5日ペッカー戦。5番エース ワシ。無残に散った。桜の花びらとともに。あの輝きを。忘れ去っていた夢を。ワシは取り戻すんや。ワシはレギュラーになったるんや!!!」





カキーーーーーーン!!!




加齢臭漂うスイングから繰り出された会心の当たりは左中間を深々と破るツーベース!!!




2塁ベース上で会心の一撃の余韻に浸る兄さん




その後、なんやかんやあってキムラのタイムリ兄さんがホームを踏む。




10−0が10−1になっただけ。何も変わらない。ホトケの負けは揺るがない。




客観的に見ればそうかもしれない。




だが、兄さん歓喜の咆哮をあげる。




兄さん「ヨッシャオラーーーーー!!!」




御所に響き渡る兄さんの咆哮。そこには何の憂いも恥じらいもなかった。




かつて彼は語っていた。




ワシはバッティングピッチャーにスコアラー。陽の当たる場所は似合わないんや…。




本当は誰よりも目立ちたかった。光を浴びたかった。




でも諦めていた。自分を騙していた。自分の限界を決めつけていた。




チームメイトが兄さんのもとへ集まる。兄さんを讃える。




一時は彼を罵倒した仲間たち。




彼の元を離れていった仲間たち。




みんな戻ってきた。




忘れかけていたあの日の想いとともに。




歓喜の輪の中。



麗らかな春の陽が兄さんを明るく照らす。



誇らしげに兄さんは口を開く。




おいシャクよ。開幕戦 4番レフトはワシに任せな!





2012年 兄さんの新たな挑戦が幕を開けた。




バツ2からのリスタート―中村文彦―

【出版】新潮文庫【値段】315円(税込)