ジャスティス戦 『決勝進出☆』

おまえは何のために生まれて、何のために野球をしているんだ?



野村克也






ジャス主将 ヤナダは全てを悟った。



ヤナダ 「そういうことかよ。なんかおかしいと思ったんだ。

ミツイからやたらメールが届いてた。

今日、助っ人行くわー!

なるほどな…。やっとわかったぜ…。 」




例年通り成績が低迷し、今季も芳しくない成績で終わったジャスティ

しかし、予想外のトーナメントAグループ突破・準決勝進出

昨年、リーグ戦6位ながらトーナメント優勝をしたホトケの例もある。

これはあわよくば…。




しかし、意気揚々とグランドに向かった彼の耳には高らかな笑い声が…。

それはジャスティの『儚い希望』を粉々に打ち砕く死神の笑い声であった。







キヒヒヒヒヒ







イヒヒヒヒヒ







ニシオカ「ペッカー対ジャスのトーナメント、僕とミツイでいっぱい点をとりましたよねー。

いやー、ほんとに勝ち残れて良かったですね。

今日の準決勝、お手柔らかにお願いしますよ。キヒヒヒヒ!」





ミツイ 「明日には決勝が控えてるんでね、お互い楽しく野球しましょうよ。

あんたらにとっては今季最終戦なんですから。

イヒヒヒヒ!」






全てはこの男たちの望み通りにことが進んでいた。



いや、『進んでいた』、この言い方には語弊があるかもしれない。



進ませた』が適当であろう…。



ホトケと準決勝で当たるはずのAグループの面々はジャスイレペッカー

どれも弱小チームではあるが、準決勝と決勝は連戦。

中崎さんが渡米中の今、シャクの連投は避けたいところ。

そして何より、石橋は叩き過ぎて壊れるくらいまで安全を確かめて渡りたい…。





イレは打力は乏しいが、投手力は侮れない


ペッカーには、開幕戦で敗北し苦手意識がある





残ったジャスは…。






安心と信頼のブランド!!!






照準を絞ったニシオカミツイは、ジャスの助っ人としてペッカーを消しにいった。

ホトケ最高戦力の2人が加わる…。

ジャスは大差で勝利し、イレと引き分け。

計画通り』準決勝に駒を進めた。



そして、あの男を招集した。


計画通りシャクは先発する必要がない。


あの男は今季ジャスから2勝、『ジャスキラー』の異名を持つ。



ナカムラ「ほれみーー!!わしの力が必要なんやろ!そうなんやろーーー!!」




ニシオカ「勘違いすんなよ。投げようと思えば、俺が投げれるところをお前に花を持たせてやったんや。

調子に乗ってんじゃねえぞ。あかんかったら即交代な!」





ナカムラやっぱりそうですかぁあああー!






増長癖のあるナカムラは黙らせた。


これで準備万端。


試合前から、余裕の笑みが溢れるホトケベンチ。


対照的に、もはや戦意喪失気味のジャスベンチ。


戦う前から結果が見えそうな本日の試合。


しかし、我々はこのブログの中で何度も言ってきた。


野球は筋書きのないドラマ


その意味を、読者はまたしても実感することになるだろう。










いつも通り先攻のホトケ無論、ジャスを恫喝した


初回からガンガン点獲りまくる予定であったが、


ニシオカ・フナコシ・ハラダとあっけなく三者凡退。




ナカムラ「全くやれやれなやつらじゃのぉー。まあええわ!

今日は楽しいワシデーや!

自分で宣言してやんよ!



スーパーワシタイムの発動じゃ!!!」








スーパーワシタイム






ギュルルルルル






ズババババーン





シュルルルルル





ドドドババーン





ワシの右腕から繰り出される快速球はスピード違反やった。


ツーシームは鋭く右打者の内角を抉り、金属バットをへし折ったわ。


パームはホームプレート寸前で急激に落下。ありゃ打てんな。


カーブは爽快やったで。あまりの曲がりに打者はのけぞるもストライク。


変幻自在、迫力満点のワシの投球。


バックの守備はいらんかったわ。


ワシとニシオカのキャッチボール。


それでアウトの山を築いたんや。


辛口のニシオカもべた褒めや。


ベンチのマネさん達もワシに惚れてた。間違いない。


ファーストのシャクにも言ってやった。


「これがワシとお前の歴然とした差や。お情けでエースになったからって、イキがるんちゃうで若造が!!!」


さすがのシャクもグウの音も出ん。唇かみしめて悔しがっとったわ!


ついにワシの時代がきたんやでー!!!




しゃああはあああーーーーー!!!




<終>





まるで、7回18奪三振ノーヒットノーランを達成した大投手のような発言。


しかし驚くなかれ、これは3回投げて被安打1奪三振


ワシスーパー増長タイムである。


しかも、相手はリーグ最弱ジャス打線…。


なんとたまげた勘違い男なんだろう。


将来、結婚詐欺で練炭殺害されそうだ。




4回、ついにワシがつかまった!



先頭打者に四球を与えると、パームが急激に落ち過ぎて、

カーブがあまりにも曲がり過ぎて、ワイルドピッチ連発。

一番の眼鏡くんにタイムリーを浴び、先制点を許す。







えっ!?







先制点を許す…?



4回までホトケが無得点…?




そう、今まで屈辱のあまり隠し通してきました。

なんとか言わんでええもんかと苦心しました。

しかし、もう限界です。






なんと4回まで柏木のヒット1本に抑えられるていたのだぁー!!!





それもそのはず。


いつでも点がとれる」「打たれるはずがない


無意識のうちに、ホトケプレーヤーに蔓延る腐りきった野球への姿勢。

相手をなめきった無礼な態度…。

ホトケは今季最も多くの勝利の喜びを味わい、最高の栄冠を手にした。

相手に敬意を払い、どんな試合にも全力でぶつかった結果であった。

常に謙虚に、勝利を目指して貪欲にプレーしてきた。

それがホトケの野球であり、強さの要因だったんじゃないだろうか…。





そんなことを背中で示そうと、主将である僕は打席に入った。

みんなに伝えようとした。思い出させようとした。

でも、無理だった。

太陽が目に入って眩しかったんだ!本当なんだ!信じてくれよぉおおお!




ミツイは打撃でしか己を語れない。

チームを引っ張れない。

しかし、あいつは違う。

ホトケには核が2人いる!






4回、




キーーーーーン




フラフラと上がったフライはサードベンチ前へ。

どうみてもファールの打球。




マネさん達「きゃあコワイわー♡うっふーーん♡」






ズダダダダダ






パシッ







マネさん達「ウソォーーー!?あり得ないわぁーーー♡しびれるぅーー♡」





歓声に変わっても、淫靡であることに変わりはなかった。そこは嬉しかった。





5回の守備、





キーーーーーン!






今度はバックネット後方にフラフラっとあがる小フライ。





ヤナダ「えっと、これでツーストやし変化球注意やな。」








ズダダダダ








パシッ








ヤナダ「えっと、これでスリーアウトやしチェンジやな…。」





賢明な読者なら、もうおわかりであろう。

女マネの淫靡な歓声相手打者の絶望の嘆きが織りなす協奏曲

もはやホトケ名物




ニシオカ 「デカい・重い・打てない・走れない…。

今まで『捕手』というポジションに抱かれていた先入観。

全部俺がぶっつぶしてやんよぉおお!!!」




スーパーキャッチャーベンチ際の魔術師が魅せた驚愕のプレイ。

ホトケは再び息を吹き返す。


しかし、この男の野球人としての魅力はこれに尽きることはない!

その本質は圧倒的得点能力にある!!!





6回表、

相変わらず、ヒット1本と沈黙のホトケ打線

が、しかし





キーーーーーーーーン!





重いムードは吹き飛ばせばいい。


反撃の狼煙をあげるセンター前ヒットでニシオカが出塁!



ニシオカ「フッフッフ。俺の真の恐怖はここから始まる!!!」





ズダダダダダダダ







ズダダダダダダダ








ピローーーーーン(パワプロの得点音)






ニシオカが走る→捕手が投げる→ニシオカが走る→捕手が投げる

→送球がそれる→ホームイン




なんと、ついさっき一塁ベース上にいたかと思えば、

2盗、3盗でホームを踏んでいたのだ!!!




攻守にわたってニシオカがみせた勝利への飽くなき執念

これが俺たちがやってきた野球だろ?

言葉はなかった。

しかし、プレーで十分伝わった。

切り込み隊長が背中で示したスピリッツにホトケがようやく目を覚ます!

までここから2イニングかかりました!!!




延長8回、

先頭のイケダが相変わらずのポップり、

打席にはナカムラ兄さん

結局、7回1失点の好投

十分、責務は果たした。



ナカムラ「うぉおおおおおーーーー!」




ナカムラのボテボテのサードゴロは助っ人サード ドイのもとへ。




ドイ「どうせ僕なんか…。僕なんかどうせダメなんですよォ…。」





感情の起伏が激しいドイ。今日は『』状態でした。

見事なエラーで、ナカムラは二塁へ。

続くニシオカ敬遠神童のヒットで1死満塁のチャンス。





ここで迎えるは3番 ハラケイ 4番 ミツイのクリーンアップ。

両者、今日はここまで3タコ。いや、今日も3タコと言うべきか…。

3番4番コンビでチームを牽引してきたが、終盤、絶不調

後期の得点力不足の主たる原因となっている。




ウツノミヤ「あんたらサスケオールスターズの山田と長野みたいやねー。ゲへへ。」




チームメイトからはそんな言葉も漏れていた。

あんたらの時代は終わった。

さっさと世代交代といきましょうや。





だが、まだ終わってはいない。

今季ホトケを引っ張ってきた『自負』がある。

2人で何度もホトケの危機を救ってきた。






カキーーーーーーーーン!






ハラケイが前進守備の間を鋭く破る2点タイムリー。



ハラケイが打つ、そして、その後ろに4番がいる…。






ゴゴゴゴゴ


 ゴゴゴ


ゴゴゴゴゴ


  
 ゴ ゴ
ゴゴゴゴゴ
 ゴ ゴ
ゴゴゴゴゴ
 ゴ ゴ
         





なっちゃん「だめよ!

ゴゴゴ三井』じゃダメなの!

ギータカが言ってたの。

ウチはもっと刺激がほしいの!あんなのじゃ燃えないのよ!』って。」



ミツイ  「そうか…。さらに刺激が欲しいのかギータカ…。

さすがに、そこらへんの小娘とは一味違う…。

お前のためにとっておきを用意したぜ!!!

こいつでどうやーーーーーーー!!!」










作品名 『ミツイ三井





ドゴォオオオオン!






ミツイが打ったーーーー!!!






ギータカ(想像)「あっ…♡イッイイーーーーー♡」






ギータカがいったーーー!!!






ホトケにダメ押しの4点が入った瞬間、


御所に鳴り響く轟音東山寮に響く快楽の叫び


そして、これが勝利を確信させる号砲であった。





最後はシャクが抑えで登板。

3人で締めゲームセット☆

久しぶりに、打つべき人が打った逆転試合でした。








今日の英雄



ナカムラ (7回1失点の好投


ニシオカ (再三の好守。追撃の得点。


ハラケイ (決勝タイムリ






なんとか無事に勝てて良かったです。

明日は、いよいよ勝戦

目標の『完全制覇』も見えてきました。

最高の試合して、歓喜の胴上げといきましょうや!!!