底力を見せろ! 連日の延長 〜イレギュラーズ戦〜
C.Cレモンが一番おいしい
(ニシオカ祖母)
先日のマジシャンズ戦で痛い引き分けを喫した我らがホトケ。
もはや負けに等しい引き分けで、これ以上勝ち星を落とすわけにはいかなくなった。
ミツイ「マジシャンズ相手に引き分けるなんて最悪や!どれくらい最悪かっていうと、学校の席替えで3回連続教卓の前になるぐらい最悪!」
悔しさを噛み殺し次なる勝負へ臨もうとするキャプテンに、とんでもない訃報が飛び込んだ!
イワタさん「明日、オレもいくから。京阪リーグのコミッショナーやねんから、当然試合ぐらい出してくれるよな。」
散々仕事をサボって、同じくコミッショナーであるウナミさんに多大な迷惑と不快を与えているイワタさん。
それでも試合には出せという傲慢な態度にキレそうになるミツイ。
しかし、イワタといえど一応先輩であるし、元キャプテン。
それに、いくらホトケが実力主義になったとはいえ、「使えない奴はベンチ」などという体制ではチームの和が乱れるし、歴代の先輩方が受け継いだ精神を踏みにじることになる。
イワタさんを試合に試合に出したくないが、出さなくてはいけない。
この相反する事象を目の前に
ミツイは悪魔の策略を思いつ
く!!
試合当日。
イワタさん「おう、ミツイ。オレ、当然先発出場やんな?」
いけしゃあしゃあと問いかけるイワタ。
ミツイ「当然です。」
!?
ミツイ「ただし……、
相手のチームでだがなあ!!」
真相はこういうことだ。
「勝ち試合だと決まるまではイワタに足を引っ張られては困るので試合には出したくない」
「久々に来てくれるから試合には出した方がいい」
この2つの事象に
「相手の人数が8人しかいない」
この3つ目の有益な情報を手に入れたミツイは、イワタさんを相手チームで先発出場させるという巧妙な解決策を導き出したのだ。
さらにこのミツイという青年が優れていたことには、急遽相手チームの人数が一時的にもう1人足りないという事態が発生した時に、迷わずマウラを差し出したことだ。
この名采配にはホトケナインも感服の一言。
実にスムーズに試合を始めることができたのです。
先攻のホトケは初回。
1番・ニシオカが、ショートゴロをファンブルする間に1塁を駆け抜けた…
のですが、微妙な判定はアウト。
最近、「イケちゃんの判定はニシオカに厳しい」説が浮上していますが、僕はハラダさんとは違ってそんなことで怒らないし、むしろ、公平公正にジャッジする後輩を頼もしくすら思っています。
これからも厳しいジャッジで僕のM心をくすぐろう!
その後、3番・シャクがレフト線へ綺麗な2ベースを放つも無得点。
すると、その裏
先発シャクが先頭バッターにセンター前ヒットを浴びると、ここで「ゆるゆり」な大事件が発生!
ミツイ「モリ! ドイ! ジェットストリームアタックをしかけるぞ!!」
モリ「おっしゃ!」
ドイ「まかせとけ!」
まずは、モリが平凡なライト前ヒットを後逸し、1点を献上すると、お次はセンターのミツイが平凡なフライを落球。
とどめは、ドイがこれまた平凡なサードゴロを捕れず、結局1アウトもとれずに2失点。
これぞまさに、
ホトケ版・黒い三連星
さらにフォアボールで、無死満塁の大ピンチを招くもヒット性のあたりをレフトのカシワギが絶好のポジショニングでアウトにするなど、なんとか追加点を免れる。
すると、3回。
2アウトからニシオカが俊足を飛ばしてショートへの内野安打を放つと、つづくドイが相手のエラーを誘い2,3塁のチャンス。
ここでバッターはシャク。
最近、打撃で結果が出ず苦しんでいるこの男ですが、今日は違いました!
バコーーーン
と、痛烈なセンター前ヒットを放つと、2塁ランナーのドイが一気にホーム突入!
さっきのエラーを取り返さんと、気迫のヘッドスライディングで相手のブロックをかいくぐり生還。
2−2の同点に追いつく。
すると、普段冷静なドイの情熱的なプレーに打線が燃え上がる!
といいたいところですが、今日はハラダさんがしょうもない理由で遅刻(どんな理由か知らんけど、野球に比べたら全部しょうもない理由やろ)。
ということで神童カシワギが5番に入る、簡単に言うと下位打線が一つ繰り上がった状態。
こんな状態では容易に得点できるはずもなく凡打が続く。
6回には影分身で出塁したミツイが、貴重なカシワギのヒット時に走塁ミス、よりによって相手チームに派遣したライト・イワタさんに補殺されるというクズっぷりを見せる。
今思い出しても、鳥肌がたつほどの鈍足でした。
かつて西武→巨人と渡り歩いた巨漢の助っ人・マルティネスでももう少しマシな走塁をしたでしょう。
一方守備では、最近打ちこまれていたシャクが一転して好投を続けると、カシワギが2ベースになろうかという打球を自慢の強肩でセカンドアウトにするなど好守が続き、結局2−2のまま最終回へ。
このまま無得点だと、もしかしたら延長拒否されて引き分けになるかもしれない。
それだけは絶対に避けたいホトケの最後の攻撃は、簡単に2アウトをとられると、続くのは8番・イケダ、9番・マウラという幼稚園児でも点が入らないことが予想できる極貧打線。
イケダ「一体どうやったら俺は打てるんや…。バットを振るたびに乾いた音が御所に響きやがる…。ん?…、まてよ。バットを振るたびに…。そうか!凡打が嫌ならば、バットを振らなければいいんだ!」
土壇場で世紀の大発明をしたイケダが影分身で出塁すると、続くマウラもイケダの猿真似の影分身で1,2塁のチャンスを作る。
そしてバッターは
今、最も旬な男・1番ニシオカ
フナコシ「こ、このシチュエーションは…!同じだ…!この前の延長で貴重な勝ち越しタイムリーを放った、あの時と同じだ!!」
嫌が応にも盛り上がるホトケベンチ。
ドカーーーン
と、打球は無情にもサードの頭上へ。
勝ち越しならず。
その裏も、シャクは危なげないピッチングで無失点で切り抜けるも、ここからが最も重要な場面
いわゆる「延長交渉」である。
ミツイ「俺に任せとけ。なんとしても、なんとしてでも、延長を勝ち取って見せるぞ!!…すんませんけど、延長戦しませんか!」
イレの人たち「いいですよ。」(アッサリ)
!?
なんというあっさり感、このあっさり感をスープで再現することができれば確実に行列のできるラーメン屋を開業できるといえるほどのあっさり感。
…おい、マジシャンズのマツイよ。見ているか。
普通はこうやねん。
あーだこーだ言ってんと、とにかく延長すればええんや。
お前は地獄へ落ちろ。
ゴートゥーヘル。
地獄が意外に楽しかったら連絡してくれ、俺も行く。
そして、8回。
先頭のドイがエラーで出塁すると、打席にはスーパールーキー・シャク。
誰もがシャクの豪快な一振りに注目するこの場面。
しかし、シャクが選んだのは…
ドゴッ
なんと、捨て身タックル。
シャク「よっしゃ。」
…この光景。敬虔なホトケファンならば、思いだしたはずです。
そう、サトウ(準認定クズ)の「フォアボールでガッツポーズ事件」。
しかし、サトウのそれと今回のそれとでは全く意味が異なることも知らなければいけません。
サトウはカウント0−2になったらかならずフォアボールを狙うという超消極的なクズバッター。
それに対し、今回のシャクは自らの打ちたい欲望を抑えてチームの勝利に徹したのです。
熱心な野球ファンならば2008年の日本シリーズ「西武VS巨人」で9回にデッドボールを受けて雄叫びをあげた片岡易之を思い出したことでしょう。
その気概に、燃え上がる一人の男。
4番・ミツイ
ここまでノーヒット。
ミツイ「シャクよ。お前の意志はくみ取った。俺はいままでお前に帝王学を教えてきたが、もっとも重要な帝王のセンスは言葉では伝えられない。…感じ取るんだ、この俺のバッティングをその目で見てなあ!!」
ドゴーーーーン
光速で地を駆けた打球はピッチャーの足元を抜ける。
だがしかし
セカンド「もらった!」
4!
6!
3!
ミツイ「なんでですのん!?」
見事な併殺打。
0アウト1,2塁から一気に2アウト3塁。
だが、ホトケはまだあきらめない。
5番カシワギ
神童の名を掲げてからというもの、随所に神童っぽいプレーを見せるこの男。
一説では、サキヤマ神の後継者としてその力を受け継いでいるのではないかという意見もあるが、サキヤマ神のエスパーが有益しか生み出さないのに対し、カシワギのエスパーはチームに害をなすこともある諸刃の剣。
今日はここまで、強肩による補殺とライト前ヒット。
実力で結果を出している。
とすると、そろそろ神童っぽいプレーが発動するはず…
吉と出るか…
凶と出るか…
カキーーーン
打球はサードの正面へ
イケダ「き、凶か…。」
カシワギ「いや…。
吉だぜッ!!」
なんとサードが悪送球。
見事な神童エスパーで3塁走者のドイが生還し勝ち越し。
この1点を守り切り、なんとか勝利。
オールウェイズ戦へと望みをつないだ。
今日の英雄
シャク
「3打数2安打2打点&8回を2失点(自責点1)」
こんなキャプテンはいやだ
(新コーナー)
ミツイ
・3打数無安打
・タイムリーエラー
・走塁ミスでタッチアウト
・チャンスで併殺
・怪物Tシャツ