見ろよ!ホトケの底力! 〜14連勝 リソシス戦〜
『もし松井秀喜と対戦するなら?』という質問に対し
「追いこんだら、インローに全部フォークですよ。」
アナウンサー「全部フォークですか?打たれたらどうするんです?」
「打たれたら、引退するだけです。」
(村田兆冶)
熾烈を極めた助っ人ダルマ戦から一夜明け…
今日の対戦相手はリソシス。
こんだけ連勝してんのにいまだに「ホトケとは相性が悪いだけ」と言い張っているリソシス。
今日でそんなセリフ言えねぇようにボコボコ
にしてやんよッ!
という気概で挑むホトケ一同。
しかし、3日前のキッズとの練習試合に加え先日の熾烈を極めたダルマ戦の影響がチーム状況に大きな障害をもたらしていました。
ミツイ「むむぅ…、ホトケ名鑑のアンケートで15票という圧倒的多数の支持を得てホトケのエースに君臨したナカザキさんは、3日前のキッズ戦で完投した疲労が抜けきっておらず、確実にそのエースの座への距離を縮めてきた大型ルーキーのシャクは昨日のダルマ戦で完投したばかり。これじゃあ今日の先発はキムラかナカムラかマウラしかいないじゃねぇか!!」
人材不足でどのチームもピッチャー不足に苦しむ中、なんという贅沢な悩みだろうか…
だが、必ず勝利を手にしなければならない我々にとって強豪リソシスは油断できない相手。
「なんちゃってピッチャー・キムラ」でも「エースもどきナカムラ」でも「鳥取代表腹黒・マウラ」でも先発としては物足りない感は確かにあるのだ。
主将が頭を悩ませているその時、一人の男が口を開いた!
シャク「ちょっとミツイさん。まさかあいつらみたいなクズピッチャーに先発させる気じゃないですよねぇ…。あいつらが投げるくらいなら俺が投げますよ。いや、むしろ投げさせてくださいよ!」
なんと連日の先発を申し出るシャク。
頼もしい後輩の一言に、ミツイはスコアブックに「ピッチャー・シャク」と記入しようとした…
その時である!!
ナカザキ「おいおい、シャクよ。出しゃばんじゃねぇぜ。ローテーション的に今日は俺が先発だろ?ローテーションが回ってくりゃあ、たとえ右腕が折れていようと投げるんだよ、俺はな。」
ホトケでは年功序列制度は発達していない。
ゆえに実力のある1回生ならば上回生に対する下剋上は当たり前。
しかし、その上回生がナカザキとあってはそう簡単にはいかない。
『ホトケのエースは誰?』
ナカザキ 15票
シャク5票
河合1票
この数字が示す通り、ナカザキさんが一度投げると言い出せば、それを止めることなどそこにいる誰もが、いや、世界中の誰にだって不可能なのである!
『参照:「ホトケのエース学」 ニシオカ文庫』
ミツイがジャンケンに負けやがったので久々に後攻で試合スタート。
初回
最近打撃不振の1番ニシオカがセンターフライで倒れるも、2番キムラがなんでもないセカンドゴロを内野安打にするという奇怪な現象を引き起こし出塁。
すると、京阪最強クリーンアップ3番・ハラダさんの2ベース、4番ミツイのレフト前ヒットであっさりと1点先制。
ミツイ「前進守備で俺のゴロを止めようなんて100年早いぜ!」
さらに3回
ニシオカがファーストのエラーで出塁すると、最近打てない苛立ちから思わず盗塁してしまいチャンス拡大。
再び打席には3番ハラダ。
カキーーーーン
耳をつんざくような金属音とともに打球は1,2塁間を破るヒット。
ニシオカをホームへ迎え入れると、ライトが打球処理をあやまった間にバッターランナーも2塁へ進塁。
その後、相手の連続ワイルドピッチでハラダさんが一気に生還。
この回に2点を追加すると、ミツイ・シャクがフォアボールを選び完全に流れはホトケペース。
ここで打席には、昨日「わしを2番にせんかい!」とごねて無理矢理上位打線に加わったかと思いきや、目を疑うような凡打の山を築いてくれたナカムラ。
ナカムラ「次の試合からカシワギが帰ってくる。そうしたらわしのスタメン落ちは確定や。なんとしてもここで首脳陣へアピールせなならんねや!!」
と、意気込むも画面の前のホトケファンのみなさまのご察しの通りポップフライで攻撃終了。
ナカムラはこの回を最後にモリにタスキを渡します。
ナカムラ「打てると思ったんやけどな。」
黙っていろ、クズ。
3回終了時点で3−0で優勢。
こりゃ勝ったも同然やで、キヒヒヒ。
4回表のリソシスの攻撃も、先頭バッターにヒットを許したものの、その次のバッターとの対戦時。
キーーーン
リソ打者「ありゃ〜。打ち損じてもうたわ。でも、これはピッチャー横の小フライやからバウンドして上手いことファールゾーンに切れていくやろうなぁ。」
ズバッ!
シュワッ!
ギュインッ!
ニシオカ「そんじゃそこらのキャッチャーとは違う…。京阪最強キャッチャーとは俺のことよ!!」
スーパー反射神経でバウンド後に切れていく打球をインフィールド内で抑えるニシオカ。
さらにセカンドへ送球してダブルプレー。
本来ただのファールボールであった打球で2つのアウトを取ったのです。
ニシオカ「打撃と違って、守備にスランプはない。それが野球だ。」
素晴らしいプレーをしてもプレー中は決して嬉しさを表情に出さないニシオカ。
でも、心の中ではめっちゃはしゃいでいるので、そういう時はみんなもめっちゃ誉めてあげよう。
しかし、誤算はここからでした。
この直後に、とんでもないことが起こったのです。
こんな出来事をブログに書くのは今年初めてなので僕も今すごい動揺しています。
心臓の弱い方はここで見るのをやめてください。
健常な方も、見る前に心臓を2,3回叩いておいてください。
すぐそばにプールがある方はすぐには水に入らないで、身体にチャパチャパと水をかけてから入ってください。
ナカザキさんのストレートがリソシス打線にとらえられ始め、2つのツーベースをくらい1失点。
さらに続くバッターにもレフト前ヒットを浴びる。
レフトのキムラ「セカンドランナーは返さないぞ!どっせーーーーい!」
しかし、バックホーム及ばず2失点。
さらに
ニシオカ「おお!?バッターランナーが2塁へ向かっているじゃないか!京阪最強キャッチャーの俺が、ズバン!と補殺してやろう!」
ギューーーーーン
セカンドのハラダ「わっ!ちょっとどこに投げとんの!?」
キャッチャーの送球はセカンドの遥か頭上を越えて無人のグランドを1人旅。
3−3
まさかの同点。
しかも守備連携ミスでの大量失点は今年初めて。
この時ばかりはホトケの積み上げてきたものが全て崩れ去った気さえしました。
城でいうなら石垣が崩れたとかそんなレベルじゃなく、城が立っている土地そのものが地盤沈下したぐらいの衝撃。
投手ナカザキ、捕手ニシオカ、中堅ミツイ、左翼キムラなど昨年までのホトケをよく知るものたちの頭のなかには悪夢がよぎりました。
ホトケ=守備崩壊
もはや戦意喪失の寸前
イケダ「ドンマイ、ドンマイ!こっからですよ!」
シャク「まだ同点じゃないですか!」
マウラ「俺のバットで勝ち越してやりますよ!」
モリ「ホトケは絶対に勝つ。そうでしょう!?」
そうだ。俺たちは去年までの俺たちじゃない。数々の試練を乗り切り、前期リーグを制覇したんだ。
そして、何よりこいつら1年生が同じグランドに立っている。
こいつらに励まされているようじ
ゃ、話になんねぇ!!
再び闘志に火がついたホトケメンバー。
ショートのイケダを筆頭に、今ままで以上に堅固な守備でリソシスの猛攻を受け切ると
先ほど悪送球したキャッチャーのニシオカ。
カキン
ニシオカ「ふん、てめぇはカットしたつもりだろうが俺がキャッチャーじゃあそうはいかねぇ!
どけぇ!審判!てめぇは邪魔だぁ!!」
審判をふっ飛ばす勢いでファウルチップをダイビングキャッチ。
ニシオカ「ぐはぁ!何とか捕れたぜ。へへっ、でもやっちまったよ。ボールを捕るのに夢中で自分の身をかばいきれなかった。どうやら内臓が破裂しちまったよ。もう立てねぇ…。」
ミツイ「嘘つけ!」
すると4回の裏。
先頭バッターは鳥取代表のマウラ。
マウラ「ここで昨日の3三振の汚名を返上してやるぜ!かかってこんかい、……って、ぐはぁ!!」
見事にデッドボール
マウラ「くっ、やっちまった。どうやら内臓が破裂…」
ニシオカ「嘘つけ!」
ワイルドピッチでマウラが2塁へ進むと、ここまで好投のナカザキさん。
バコーーーーーン
右中間を破る痛烈な2ベース
自身に勝ち投手の権利を与える大きな一発。
1点の勝ち越しに成功すると、5回からはシャクがマウンドへ
シャク「ナカザキさん。ここからは俺に任せてください。これはあんたを見くびってるわけじゃねぇ。チームが勝つ最善の方法なんだ。」
ナカザキ「わかってるよ。俺の『勝ち』の権利、お前に預けたぜ…。」
エースナカザキからバトンを受け継ぎ、魂の投球をするシャク。
それに応えたのかさらに終盤、打線が奮起。
マウラ「やべぇ、やべぇ。汚名返上どころか、こんなんじゃ今日もディすられちまう。…ホームランだ、ホームランを打つしかねぇ!」
ドガーーーーーン
インハイを振りぬいた打球は超絶に飛び、あわやホームランかという特大の2ベース。
マウラ「これでディすられずに済むぜ!ついでにわが故郷、鳥取にも最高の恩返しができたぜ!」
鳥取はお前を県民だと認めていないという事実を知らずに喜ぶマウラ。
続くバッターはナカザキさん。
ナカザキ「マウンドを降りたら、俺に出来ることはこれだけだ。」
カキーーーーン
2打席連続の2ベースでマウラをホームへ迎え入れると、1番ニシオカもセンター前ヒットでつなぎ、ミツイのショートゴロエラーの間にもう1点を奪取。
このダメ押しが決定的となり、最終回をシャクが締めてゲームセット。
昨日を超えるかなり厳しい試合展開でしたがチームの団結力でなんとか勝利を手にすることができました。
これから雨続きで試合日程がずれこむ可能性がありますが、気持ちを切らさずにガンバロー。
(気持ちを切らさないために練習を実行する可能性大)
今日の英雄
ナカザキさん
(3打数2安打[2ベース×2]1得点、勝利投
手)
ハラダさん
(4打数3安打[2ベース×2])